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不可抗力条項:コロナウイルスによるサプライチェーンの混乱への対処

2020年3月9日   |  

ここ最近のコロナウイルス(COVID-19)の集団感染や、政府と民間企業が実践している安全対策は、(その対策が必要ではあるものの)、世界経済に破壊的な影響を及ぼしています。例えば、渡航禁止、ロックダウンおよび隔離措置は、世界中でサプライチェーンの活動を麻痺させています。 

サプライチェーンの中断への対処や損失の軽減を適切に行うためには、契約上の義務を理解することが必須です。この契約上の義務を理解するためには、(しばしば無視されてきた)不可抗力条項が極めて重要になります。   

不可抗力条項は、しばしば重要でない定型的な表現と考えられがちですが、契約の履行を不可能にする両当時者のコントロールを越えた出来事を特定するものです。このような予期できない出来事が起こった場合、不可抗力条項は、契約上の義務の履行を中断、延期または履行義務者を免責します。不可抗力としてよく定義される出来事としては、戦争、暴動、飢饉、自然災害(例えば、異常気象イベント、洪水など)、ストライキ、市民の騒動、稀に流行病や隔離、などです。 

不可抗力条項の分析

不可抗力が存在するかどうかは、契約条項によって決定されなければなりません。具体的には、不可抗力条項を分析する際に、以下を判断する必要があります: 1) どんな出来事が契約上の不可抗力となるか。2)不可抗力とされる出来事が起こった場合、契約上の義務の履行が完全に免責されるか、もしくは、不可抗力がなくなるまでの間、義務の履行の停止または遅延が認められるだけか。 3) 一方または両当時者が損失の軽減義務を負うか。4)他方当事者への通知が要求されているか、要求されているとしたらどのような通知が要求されているか。 

更に、履行不能かどうかを考えるにあたっては、他の供給元や輸送手段を利用することによって、契約上の義務を果たす事が可能か考慮する必要があります。一般論として、ある出来事によって契約上の義務の履行が不可能になるというわけではなく、単に履行にかかるコストが高騰するに留まる場合には、不可抗力の主張はできないかもしれません。 

また、より大規模なサプライチェーンに関しては、義務の履行を不可能にする契約上の不可抗力が生じた場合でも、各製品や施設が等しく不可抗力の影響を受けるというわけではないので、不可抗力条項による保護が全ての製品や施設に及ばない可能性があります。したがって、不可抗力による権利主張ができるかどうかは、各製品ごとまたは施設ごとに判断されなければなりません。  

実務上の助言

コロナウイルスの拡大による影響を受ける(もしくは受けた)ビジネス上の契約があるならば、不可抗力条項を再度確認することに加えて、以下の処置も検討するべきです:

  • どの製品・施設・Tier 1 及び Tier 2のサプライヤーが、コロナウイルスの影響を受けているのか、明確にする。
  • 不可抗力のクレームに対する会社全体のアプローチを策定する。
  • たとえ追加費用が掛かるとしても、契約上の義務を果たすことのできる別の供給元や発送手段を探す。
  • ビジネスユニット内で調達の取り組みを調整する。
  • 早急に変化する状況に関して議論するために、顧客および供給元との間で定期的な会議を行う。
  • 将来の危険に備えるために、(もし既に含まれていないのであれば)疾病拡大などの現代的な危険を含めた不可抗力条項を規定する契約ひな型にアップデートする。
  • 会社が現在、事業中断または他の関連した保険をカバーしているか保険範囲を検討する。
  • 事業の中断範囲と費用を記した記録を保管する。
  • さらに、アメリカ政府の規制や、世界保健機構(WHO)の状況報告の最新情報を把握しておくことも重要です。 

コロナウイルスによる経済的影響は次の数ヵ月の間で明らかになりそうですが、もし懸念があるようでしたら、不可抗力条項による法的な保護を受けることができるか、より一般的には、契約・保険・準拠法上の権利義務がどうなるのかについて、弁護士と協議することをご検討ください。 

詳細は、バーンズ&ソーンバーグ法律事務所のティファニー・プレスリー、317-231-7756またはtiffany.presley@btlaw.comまたはジャマールアブドゥルラシード317-229-3175またはjamal.abdulrasheed@btlaw.comに連絡ください。

©2020 Barnes & Thornburg LLP. All Rights Reserved. 書面による許可なく複製することを禁止します。

本ニュースレターは、法律の最新情報、動向をご案内するものであり、いかなる場合も法務サービス、法務アドバイスの意味を持つものではありません。本ニュースレターは、一般的な案内目的でのみ配布されるものですので、個々の問題については弁護士までご相談下さい。

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